(初心者向け)賢い投資信託の選び方

投資信託で投資運用を始めるにあたって、投資信託の基礎から選ぶにあたってどのような基準で選べばいいのか、ポイントを絞って説明します。

正直、証券マン・銀行マンも投資信託についてしっかり理解せずに提案していたりもするので、ただ勧められた投資信託を買うのではなく、しっかりと投資信託を理解した上で、投資判断出来ればいいですよね。

<投資信託ってなに?>

信託契約によって組成されたプロが運用するファンドのことを指します。
ファンドとは、投資家からお金を集めてテーマに応じてファンドマネージャーが、分析して投資して資金を運用する箱のことです。

投資信託の良い点
1)プロが運用してくれる
2)幅広いファンドからリスク許容度や投資目的に応じて選択可能
3)様々なアセットや地域に分散して投資が可能

投資信託の微妙な点
1)販売手数料・運用報酬・解約手数料(ファンドによって)の支払いが必要
2)ファンドによっては、パフォーマンスの良し悪しがある

<パフォーマンスが良いファンドってどれ?>
証券マンや銀行マンが誤解してることも多いですが、パフォーマンスが良いファンドは、投資している資産の値動きより高いパフォーマンスを出しているファンドが良いファンドといわれています。

例えば、1年でパフォーマンスを見たときに日経平均が5%下がっていて、日本株に投資するファンドのパフォーマンスが1%しか下がっていないのであれば、ファンドのパフォーマンスは、マイナスですが、4%もよいパフォーマンスを出していることになります。

逆に、日経平均が10%上がっているのに、5%しか上がっていなかったらプロが運用している投資信託より日経平均のインデックスを買った方が良かったということになります。

<投資信託ってどう選べばいいの?>
投資信託を選ぶ中で大事なポイントは、下記の点になります。

1.自分の投資方針
自分のリスク許容度に応じて、投資ファンドを選定することが重要です。
例えば、こつこつ積み立ててリターンを積み重ねたい人が、新興国ファンドのヘッジなしを買った場合には、自分自身の想定を超えたリスク、そして大きな基準価額の変動を経験することになると思います。

ざっくりと投資信託のカテゴリーを分けると下記のように分類されます。
各カテゴリーについての説明は、長くなるので別の記事で説明します。

・資産
株式(大型・中型・小型)、債券、オルタナティブ(リート(不動産)・エネルギー)

・国
先進国(米国・欧州・日本)、新興国(BRICS・アジア地域・アフリカ・南米)

・運用スタイル
長期保有、短期保有、バリュー投資(割安になっている資産を買う)、グロース投資(成長性の高い資産を買う)

・為替
ヘッジなし(先進国通貨、新興国通貨)、ヘッジあり(ヘッジコストがかかる)、日本円

2.投資信託の期待リターンとリスク

・基準価額と利回りについて
よく期待利回りが〇%と出ていますが、投資信託は預金ではないので株式のように、基準価額(株で言う株価)が上がることもあれば、下がることもあります。その結果、いくら利回りが良くても基準価額が下がれば、最終的なパフォーマンスも下がります。

・為替リスクについて
いくらファンドのパフォーマンスが良くても、為替のヘッジ無しの場合は、為替が下がることで、パフォーマンスを相殺するくらい下がることがあります。為替の変動リスクを出来る限り抑えたい場合は、ヘッジありを選択しましょう。

・手数料について
投資信託の面倒なところは、手数料です。パフォーマンスが年5%でも、もし販売手数料3%、運用報酬1.5%払ったら残るのは、0.5%です。手数料のインパクトを抑えるためには、(1)手数料の低いファンドを買う (2)長期保有する (3)ファンドのパフォーマンスが良いものを買う しか選択肢は、ないと思います。ファンドのパフォーマンスは、予想できないので手数料については、しっかりと考慮したうえで投資信託の選定を行った方が良いです。

3.投資信託の運用期間
長い期間運用の実績があるファンドの方が、パフォーマンスをより長い期間で確認できるので将来のパフォーマンスはわかりませんが、一時期調子がいいのか、長期にわたってパフォーマンスがいいのか確認する事ができます。新規のファンドは、正直パフォーマンスの見通しは、過去のパフォーマンスがないのでより困難になります。

4.投資信託の純資産額
人気のファンドは、やはりお金が集まります。長く運用されていて大きい純資産額を誇るファンドは、それだけ信頼されていると考えてもいいでしょう。

5.自分のポートフォリオ
よく投資は分散した方が良いといわれますが、なぜなのでしょう。それは、リスクを分散させることにつながるからです。先ほど紹介したざっくり投資カテゴリーを見たときに、もしあなたの資産が一か所に集中していれば、もしその資産が下がった場合は、その資産の値が戻るまで待つか、損切りする必要があります。しかし、分散することでこの資産は下がっているけど、別の資産が上がっているというようにリスク・収益の源泉を分散させることができます。

・資産
株式(大型・中型・小型)、債券、オルタナティブ(リート(不動産)・エネルギー・金)

・国
先進国(米国・欧州・日本)、新興国(BRICS・アジア地域・アフリカ・南米)

・運用スタイル
長期保有、短期保有、バリュー投資(割安になっている資産を買う)、グロース投資(成長性の高い資産を買う)

・為替
ヘッジなし(先進国通貨、新興国通貨)、ヘッジあり(ヘッジコストがかかる)、日本円

本日は、以上となります。

投資の世界では、よくわからない言葉や概念が多く登場します。しかし投資商品・投資リスクを理解する上では、必要になる場合があります。こちらの記事では、投資商品を選定するにあたってどのような観点で考えるべきなのかという点を特にまとめております。わからないことや気になることがある時は、コメントを頂ければ時間を見つけて対応させて頂きます。


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